正解するカドの最終回が忘れられなかったのでずっと考えてたら自分の正解が見つかったので書き散らす

 

だから2クール予定を1クールに短縮するのほんとやめて。


(以下完全ネタバレ)


正解するカドは前期一番期待していたアニメで実際期待以上の内容を見せてくれてたし9話でアレしてアレした時もジャンル的に完全タブーのパターンなんだけど脚本野崎まど氏ならそこら辺分かっててやってるだろうし勝算あるんだろうなと思ったら最終回で見事にアレしてそうなった事情もいくつか察せられるししょうがないよなこうならずに済ませられる実力があるメンツが揃っててもなる時はなっちゃうもんなでもなーあーもうちょい正解っぽい選択なかったんかなーとずっと考えていたのです(前フリ)


てか自分で殺りにいきながら真道ロスだお……鬱だお……してるザシュニナたんの前に颯爽と真道さんが登場してずっと話がしたかったんだおとワクワクしてるザシュニナを遮って赤ちゃん抱いてる沙羅花ちゃんエスコートして「俺たち結婚したんだ(主観時間1年前に)」とかした日には後の交渉とかもう消化試合みたいなもんでしょ。10分で終わるっしょ。どんな状況でも子作り。これが人類の選んだ正解。異邦存在も納得ですよ。悪いなザシュニナこれが本当の真道ロスだよ!


冗談はさておき、結局本作の物語構造は9話までは『高次存在から与えられた歴史を早回しする道具を前に人類はなにを選択するか』という体で進んでいたのが真の沙羅花ちゃんの登場で『これまで人類が自分で選んだと信じていた正解は全て高次存在にとっての正解を選ばされていただけだった』という形で反転し、そして最終回で『異邦存在が提示した正解ではなく、想像主たる彼らでも見えなかった人類が見つけた正解を提示すること』で完結するというものだった。


そして異邦存在と人類の子どもという概念は到底ザシュニナの理解の及ばない情報だったわけで、かつての完全な異邦存在だった時ならいざ知らず、真道に対してあれだけ低次の感情を取得してしまったザシュニナに対してならバトルでボコらずともその存在だけで十分すぎる説得材料という形に出来たんじゃないかと思う。


だから正解は子どもというオチは超展開に見えるけど多分そこはプロット段階で決まってて、ただその回答の意味にもっと段階を踏んで到達するつもりが尺がなくなった結果ああしてデウスエクスマキナ的な強引極まる終わらせ方にしか見えなくなってしまったとかそんなんじゃないかと妄想した。
つまりはこのオチのためには初めから沙羅花ちゃんとの恋愛を段階踏んで書かなければだめだったというオチですかね。そりゃ1クールじゃ両立せんでしょ……。


ぼくのかんがえた正解するカド最終話:

理由付けて真道ひとりでザシュニナと会ってバトルして真道が致命傷受けるもすぐには死なずそこに人の姿で赤ちゃんを抱いた沙羅花が現れ真道との子どもであるとザシュニナに告げる。

ザシュニナを封じ込めるために戦ったけれど本当は沙羅花の子どもが産まれるまでの時間を稼ぐことが真の目的だった。
彼を封じ込めて終わらせられるならそれがきっと最良。
だけどやっぱり彼に彼の望んだ驚きを与えて、それで満足するところが見たかった。
結局それがザシュニナという存在を信じた真道にとっての正解だった。

真道の本当の意思を知ったザシュニナの顔に色んな感情が溢れた末、それだけでは我々の求める情報の奔流には到らないと告げる。

そしてその上で、出会ってからこれまでの異邦存在に取って刹那にも満たない時間の内に自分にこれだけの情報を与え、そして異邦存在にも認識できなかった正解の形に到達した真道幸路朗という命が属する人類という種を、ザシュニナ個人として信頼することを選択する。

後はやるべきことを果たし終わって遂に力尽き死のうとした真道の傷をザシュニナがサクッと直してカドや異邦物体群と共にこの宇宙を去り以下本編のエピローグとだいたい同じ感じ。
ザシュニナは人類を信頼して去ってくれたけど、未来には違う異邦存在が情報を求めてやってくるかもしれない。
でもそれはまた別のお話。
いつか自らの選択として人類が異邦に到達する時が来るのを目指して頑張ろうエンド。


というわけでぼくの中の正解するカドはこういう結末だったということで脳内改ざんされました。いやあ良い最終回でしたね。人類の進化とか大きな話全部脇に置いちゃってることには変わりないけど。


2クールあったら沙羅花ちゃんが正体明かすのが18話くらいまで引っ張れてそれまでずっとカド転がして移転する回みたいな直接本筋に寄与しないボトムショーやりまくる至福の時間が過ごせたんだ……最終的な閉じ方も方法変えずとも6話くらい掛けて段階踏めればいくらでも納得感ある内容に出来たんだ……幸せ……でもならなかったんだよザシュニナ……きみはみっともない顔でサイキック女子高生に追われてボコボコにされて消滅する運命なんだ……それにしても幸花ちゃん天使過ぎる……お母さんぶん殴っても良いんだよきみにはその権利があるよ……でも平然としてる……さすが特異点だ……人類どころか外宇宙を含めたこの世の到達点が超許す系サイキック女子高生とかもしかして神アニメでは……?。



出来た物にケチを付けるのってほんっとに楽な作業なので視聴者のなんと気楽なことか。
創作者の正解は遠い。