鉄血のオルフェンズ最終話が始まる前に書き残しておきたかった所感

鉄血のオルフェンズは奇妙な作品だ。

ガンダムAGEから4年。ユニコーン以降上の世代に対しては盤石に近い体勢を築けたものの、下の世代の取り込みが上手く行かず動きにくくなっているマザーシップタイトルに対し、プロデューサーが『子供達のドラマが描きたい』と言って持ち出してきたのが長井龍雪監督と岡田麿里構成だった。

その結果が企業にとってどうだったのかは知らない。
視聴率が悪いとか、円盤がいまいちとか、プラモは悪くないとか、そういったものは耳に紛れてくるが、それ自体は一視聴者であるぼくにとっては関係のない事だ。
重要なのは、作品に何がもたらされたかだ。

鉄血のオルフェンズは奇妙な作品だ。
本作で使用されたシナリオ進行は、2015~6年現在における鉄則を大きく外している。
そしてそれは、ガンダムというブランド内においても極めて特殊な構成だ。

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